平成15年 12月定例会 (2003.12.11)

産業廃棄物行政の取り組み

◯十一番(原竹 岩海君)
 皆さん、こんにちは。緑友会・新風の原竹岩海でございます。通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、産業廃棄物行政の取り組みについてお尋ねをいたしたいと存じます。本件に関しましては、地元筑紫野市選出の藤田陽三議員、太宰府市選出の井本邦彦議員、小郡市選出の井上忠敏議員の四人で積極的に取り組んでおるわけであります。今回、代表をいたしまして質問をさせていただきますことを御報告をさせていただきたいと存じます。
 さて近年、環境というものが本県はもとより我が国や世界におきまして大きなテーマとなっております。地球という本当に小さな一つの星に、人間や動物、植物として生をうけ、それぞれが支え合うように生きながら、自然環境の中での生態系がしっかりと構築をされてきました。しかし、近年残念ながら私たち人間が繁栄と生活の向上を目指して一生懸命頑張ってきた結果、自然破壊や環境の破壊により生物のみずからの存在が危うくなっておるわけであります。特に近年、全国各地で不法投棄、処分場等をめぐる諸問題が頻発するとともに、産業廃棄物に関する問題が深刻な状況となっておるわけであります。このことは、我が福岡県もその例外ではないことは周知のところであります。産廃行政を所管する県は、その責務を果たすことを県民から強く求められているのであります。これらを踏まえまして、幾つかの質問をさせていただきます。
 平成十一年十月に、硫化水素ガス中毒で三人の死亡事故を起こした筑紫野市の安定型産業廃棄物処分場に対して、現在県が命じております処分場内の過積み撤去等の改善作業の進捗状況についてお尋ねをいたします。
 また、県は本年十月二十三日、当該事業者に対し、最終処分業に関する業務更新を不許可にすることを決定をされたところであります。これに対し、地元自治体は中間処理施設の監視など若干のその課題はあるものの、処分に関しての県の対応は一定の評価をするとの報道がなされておるところでございます。本件に関して知事は、基本は法律をしっかり守らせ、健全に運営させることにあると発言をしておられますが、今後の取り組みについて御所見をお伺いしたいと存じます。
 また、同処分場に隣接するところにもう一つ大きな安定型産廃処分場がありますことは、余りにも知られておらないのが現状であります。私は、この処分場に非常に注目すると同時に、この処分場をもっとしっかりと監視をしていく必要があるのではないかと大変危惧をいたしているところであります。筑紫野市の平等寺地区には、周辺の山より一段と高いとされており、全国でも有名になっております産廃の裸積み、山積み状態のいわゆる産廃山があるわけであります。これは、死亡事故を起こした処分場のその過積み分とは全く別の大量の産廃物との話があるわけであります。その実態と事業の開始はいつごろであったのでありますでしょうか、お尋ねをいたすものであります。
 また、さきの九月議会では所有者や事業者が明確になっていない旨の発言をしておられますが、事業者の把握やその改善対策はいかがなされるのでありますでしょうか。以前、地元の自治体から、同処分場付近より大量の白い煙が出ているとの報告がなされたわけでありますが、本処分場も本格的なボーリングや開削調査を行うべきであると思うわけでありますが、県のお考えを伺いたいと存じます。
 また、さきの県知事選挙において示されました産廃に関するマニフェストの中で、排出事業者や処理業者への罰則の強化及び指導の徹底を発表され、その主な内容として早速本年度から悪質違反者の名称の公表や処理業者の経営診断の強化並びに道路や処分場での産廃運搬車両の検問等を実施をするとしておられますが、それらの実施状況と今後の課題等についてお尋ねをいたしたいと存じます。
 この項の最後として、産廃に関する諸問題の抜本的な解決の実現には、法の未整備ということを踏まえ、もっと政府が、そして国政が積極的に参加する必要が私はあると思いますが、知事の率直な御見解をお伺いいたしたいと存じます。


里山の保全対策
 
 次に、里山の保全対策についてお尋ねをいたします。県内の大半の森林は、その都市や集落と隣接をしており、古くから薪炭用木材や山菜の採取、用材の生産など人々との深いそのかかわりの中で利用されてまいりました、いわゆる里山がありました。エネルギー革命や生活様式の変化、林業の不振などにより人々の生活と里山とのかかわりが絶たれてから四十年近くが経過をし、現状は荒れるに任せておるわけであります。人手をかけた多様な姿を持つ里山は、さまざまな花が咲き乱れ、その枯れ葉が腐食し、土壌中に微生物が発生し、そこから自然の連鎖により多様な生態系が形成をされてきたわけであります。しかし、本県を初め九州の里山では──原竹の竹でございますが──竹の侵入の増加が大きな問題となっております。その竹の生命力の強靱さに感嘆するとともに、このままでは近い将来、竹林の拡大によって森林機能が著しく低下するのではないかと強い危惧を抱かざるを得ないのであります。竹林の侵入などによりまして、樹木の上層部が閉鎖され、光が届かない林床では植物の種子は芽を出すことができないのであります。また、せっかく芽を出しましても十分成長することができず、ついには裸地化をしてしまうわけであります。林床に適当な光を入れてやること、それが山の手入れであり、木を刈ることの意義でもあるわけであります。過去、無限と言っていいほどの生産的な価値や営みを人々に与え続けてきた里山は、将来の世代に引き継ぐべき重要な財産であるわけであります。県は、民間団体や市町村と協力をしながら積極的に里山の保全活動に取り組んでいただいておるわけでございますが、森林へ侵入しているその竹の除伐の政策について、具体的にその方針をお聞かせをいただきたいわけであります。もちろん、竹の除伐や間伐を行えば、除伐材や間伐材が発生しますが、これは基本的には有効に活用しなければなりません



森林のバイオマスの活用

 国は、平成十四年十二月にバイオマス・ニッポン総合戦略を閣議決定し、これを推進することで地球温暖化の防止、循環型社会の形成、戦略的産業の育成、さらには農林漁業、農山漁村の活性化に資するとして関係省庁挙げての取り組みが進められておるわけであります。除伐材や間伐材も森林バイオマスとして石油代替エネルギーとしての活用や工業用素材としての活用など方向が示されておりますが、県は森林バイオマスの活用をどのように進められていくのか、その方針をお尋ねをいたしたいと存じます。
 除伐材や間伐材を利用して発電する技術やエタノールを抽出する技術は既にめどがついているようでございますが、事業化を進める場合、原料となる除伐材や間伐材のコストが最大のネックと言われておるわけであります。除伐や間伐に対して国や県の熱い支援措置があれば、この調達コストを少しでも下げることができ、結果として森林バイオマス関連産業の育成につながり、農山村部の新たな雇用の場の確保も期待できるのであります。一方では、里山が持つ環境保全、災害防止、水源涵養等のいわゆる公益的機能を維持し、保存することも十分期待できるわけでありますが、現状の支援措置は極めて不十分と言わざるを得ないのであります。県の積極的なその対応を求めたいと思います。県の現在の財政状況では、新たな支援措置は難しいというのであれば、その財源を見出す方策を考えてはいかがでありますでしょうか。


森林環境税
 
 一つの事例でございますけれども、高知県等で実施をされております森林保全を目的とした税制すなわち森林環境税は有力な手法であるとの声もございます。里山や山地森林は私たちに木材の供給をするだけではなく、国土の保全、水資源の涵養、環境の保全化等の公益機能の発揮を通じて豊かで健全な国民生活に貢献をしておるわけであります。我が国が気候変動枠組み条約に係る京都議定書で約束をしましたCO2排出量六%削減のうち、森林によりますその吸収量の上限値を三・九%とすることが認められております。しかし、これまで森林を守り育ててきた林業、木材産業、山村地域は、輸入材の市場参入により国内木材の需要と価格は長期低迷し、地域の急激な過疎化や地域の高齢化等によりその存在さえ懸念をされるほど非常に厳しい状況になっておるわけであります。このまま進めば、森林の健全なその活性力はなくなり、今まで山や森林の果たしてきたその多様な機能の発揮やCO2の吸収目標数量は到底達成できないと思うのであります。しかも、緑と水に恵まれた美しい豊かな環境、文化を将来に引き継ぐことは難しくなります。これは、ひとえに山村地域や森林産業関係者だけの問題ではなく、森林の恩恵を大きく受けております大都市の住民や農水産業の事業者だけではなく、幅広い国民の理解と支援が必要不可欠であり、全国民の総意のもと解決をしなければならないということを踏まえまして、森林維持のための林業の担い手対策の取り組みについてお尋ねをいたします。



本県の県産材の需要拡

 また、政府においては国産材、福岡県においては県内産の需要拡大が不可欠であります。平成十三年の資料によりますと、福岡県では約六十万立方メートルの総数に対して国内産比率は約四二%であり、県内産の自給平均約一六%と伺っておるところであります。九州各県では、熊本県は約九十八万立方メートルで、国産比率は約七五%、県産自給率は約六七%であります。他県と比較して、福岡県の県内産自給率は低いのであります。木材を使用する現場から見ますと、住宅着工数は本県は四万四千戸でありますが、木造住宅数はその中の約三一%と低く、また加工品の家具類等では、日本の家具の分野では広島、前橋と並ぶ三大生産地であるにもかかわらず、余りにも本県の木材需要量は低いと言わざるを得ないのであります。

 そこで、本県の県産材の需要拡大についてどのように取り組まれるおつもりなのかをお尋ねをいたしたいと存じます。
 日本の三大家具生産地を持ちながら県内産の使用率が低いのは、県内の木材は価格が高く、県内産は利用できないということだと思います。そこで、宮崎県や鹿児島県のように集成材、LVLいわゆる平行材の木材産業への対応等はどのようになっているのか、お考えをお聞かせをいただきたいと存じます。


土地開発公社

 最後に、福岡県土地開発公社についてお尋ねをいたします。かつて日本経済がバブル期のとき、早期に一定の土地を取得しないと公共事業等の計画に支障が起きるとして、各自治体では土地開発公社が設置をされましたが、バブル経済の崩壊後、多くの自治体におきまして先行取得をした土地が有効活用されず何年も放置をされ、現在では当時取得をしたその額よりも金利の額の方が上回っているという、これは極端な事例ではございますが、いわゆる塩漬け土地の問題もあるわけであります。自治体の財政に影響が出てくるのではないかとの報道もなされておるところでございます。県当局より、本件に関する財政内容を伺いましたところ、本開発公社での塩漬け土地は全くない旨の報告を受け、福岡県の財政健全化へ向けました努力を私は高く評価するものであります。しかし、長期にわたって所有するそういった土地がないのならば、外郭団体の統廃合を指針とする県行財政構造改革構想からしまして、道路公社との管理部門の統合だけでよしとするのではなく、思い切って神奈川県のように土地開発公社そのものを廃止をし、一般行政の中で実施をいたしてまいることが十分可能であると私は思うのであります。
 これらを踏まえまして質問をいたしたいと存じます。同公社には、どれぐらいの事務所と職員を配置しておられるのか。また、土地開発公社の存在そのものについて、長いスパンで見た場合、福岡県の行財政改革からしましても、やがて将来、見直しの対象となってくると思うわけでございますが、麻生知事の御所見をお伺いをいたしたいと存じます。
 以上、明快なる御回答を期待をいたしまして、一回目の質問を終わります。

副議長(井手 善来君)
麻生知事。

知事(麻生 渡君)
 産業廃棄物行政についてでございます。
 第一は、筑紫野の産業廃棄物処分場のその後の改善作業の状況であります。本年一月に改善命令を出しております。そして、第二期処分場の拡張部については、ことしの五月十六日に改善の履行を確認をいたしております。現在、第一期処分場について埋立容量を超えた部分についての廃棄物の撤去作業を進めております。現在までのところ、約半分の撤去が行われているという状況にございます。
 この産業廃棄物処分場に対します今後の取り組みについてでございます。事業者に対しましては、改善命令に基づきます改善措置が適正に履行されますように今後とも指導を徹底をしてまいります。また、廃棄物処理法の遵守はもちろんでありますけれども、施設の公開、環境保全協定の締結などに積極的に取り組むように指導をしてまいる考えでございます。
 次に、この処分場に隣接をします別の事業者の処分場の許可の経緯についてでございます。この隣接処分場につきましては、昭和六十年九月に施設設置届が提出されたものでございます。また、六十一年三月に最終処分場の許可を受け、埋立処分を行いました。平成七年の二月十四日にこの処分場の許可は失効しておるというのが法律関係であります。
 次に、この隣接処分場の状況あるいは改善対策についてであります。この処分場につきましては、許可容量を超えた埋め立てを行っているということが明確になりました。是正させる法人の確認を進めてきておるところでございます。今後、是正の対象と考えられます法人、処分者を整理いたしまして、当該処分場の所要の改善が図られますように鋭意努めてまいる考えでございます。
 また、この隣接処分場のボーリングあるいは開削といった調査についてでございます。県の方では、平成十三年一月にこの処分場の開削調査を行っております。このときは、蒸気が出た箇所を重機によって掘削をいたしましたけれども、硫化水素ガスなどは検出をされておりません。今後、必要があると認められます場合には、所要の調査を行ってまいる考えでございます。
 産廃に対します私のマニフェストの進捗状況でございます。幾つかの点をマニフェストに明示をいたしておりますが、まずその一つは、処分業者の経営診断をやらなければいけないということでございます。現在、このための経理的基礎審査を行うマニュアルを策定中でございます。また、悪質な違反業者につきましては、名称を公表するという方針を出しております。十月には収集運搬業者、悪質でございまして、全面停止を命じました。この案件につきましては、公表をいたしております。また、路上や処分場で産廃の運搬車両の検問を実施するという方向を出しておりますが、十一月十七日には八女保健福祉環境事務所で実施をいたしました。また、その後遠賀、鞍手、田川の各事務所で実施を始めております。今後とも、このようなマニフェストに盛りました措置につきましては、その適正な実行をすることによりまして、産業廃棄物行政の適正な実施に努めてまいりたいと考えております。
 産廃行政を進めるに当たりましての国との関係についてでございます。産業廃棄物処理法、これは数次にわたりまして次々に改正、強化をされてまいりました。そして、安定型処分場につきましては、過去の法律におきましては適法に処分をされておるというふうに認められる場合におきましても、硫化水素ガスが現に発生するというような問題が生じているわけでございます。このような状況を改善をしていく、また産廃処理行政に対します信頼を回復をしていきますためには、特に安定型処分場につきましては、その考え方、いろんな措置、これについては抜本的な改善をしていかなければいけないというふうに考えております。このことにつきましては、国に強く要望をいたしているところであります。
 次に、里山の問題についてでございます。里山の中でも、近年非常に大きな問題になっておりますのは、侵入竹といいましょうか、竹が森林の中にどんどん広がっていく、竹がはびこるという問題でございます。これは、大変難しい問題でございますが、現在やっておりますのは、造林事業でこのような竹を伐採をする、あるいは穂先たけのこというような形でタケノコがはびこっていくのを前もって採取するというようなことを実行をいたしております。ただ、現実にはこれが広がっておるという状況でございます。したがいまして、今後とも森林の所有者、市町村と連携を図りまして侵入をしてまいっております竹の除去に努めてまいりたいと考えております。
 森林のバイオマスの活用の問題についてであります。森林を一つのバイオマスというふうにとらえましていろんな形で活用をしていこうというこの考え方自体は、これからの資源循環型の社会を築く上で一つの有効な方法であるというふうに考えられます。ただ、実際にどのような形でバイオマスとしての利用が可能か、エネルギーの例なんかも挙げられたわけでありますけれども、これはいろんな形で研究していかなければ実用化はできないということでございます。したがいまして、今後よく研究をしてまいりたいと考えております。
 森林の担い手対策についてであります。担い手の育成ということが林業の将来を考え、またその大事な多面的な機能を高めていくためにも非常に重要であります。このため、森林の担い手対策基金を活用いたしましていろんな施策を講じております。また、平成十五年には緑の雇用事業によりまして高性能の林業機械の技術習得、間伐を初めといたしました実技研修などを行っております。十六年度以降につきましても、このような事業の継続につきまして国に要望をいたしているわけであります。
 県産材の需要拡大対策についてでございます。今、県の方で行っています具体的な対策の第一は、公共事業に県産材をできるだけ使うという方向でございます。それから二番目には、市町村がいろんな公共的な建物をつくっていく、あるいは住宅をつくるという場合に木造施設にできるだけしてもらう、それに対します助成を行うという方向でございます。今後とも、このような方向で関係団体と連携をとりながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 木材産業に対します支援についてでございます。木材産業というものの対象は非常に幅広いわけでございまして、実際の製材から始まりまして製品をつくります大川の木工産業まであるわけでございます。このような幅広い産業でございますが、やはり需要を開拓していくということが不可欠でございます。そのために、新製品の開発またこれをよく売れるようにしますためには、新しいデザインを入れていくということが不可欠でございますから、このような新製品開発を広い分野から応援し、また販売活動に対する応援も行っております。また、県産材の品質を考えました場合には、乾燥システムが非常に大事でございますから、新しい乾燥システムの導入などに対します支援を行っております。
 集成材の製造に対しましても、これは国の方で補助制度を持っていますから、これを積極的に活用するということで、導入促進を図っているところでございます。
 次に、土地開発公社についてであります。
 まず、土地開発公社の現在の組織でありますが、本社のほかに行橋市に京築事務所を持っております。筑後市に県南事務所を持っております。したがいまして、本社と二事務所体制でございまして三十二名の職員を配置しているという状況でございます。
 土地開発公社の今後のあり方でございますが、現在、土地開発公社の方では県の道路とかダム事業のほかに新幹線、有明海の沿岸道路、東九州自動車道といった県にとりまして非常に重要な大型プロジェクトについての不可欠な用地の先行取得を行っているわけでございます。この活動がしっかりできなければいろんなプロジェクトはうまく進まないという状況でございますし、このために大きな成果も上げつつあるという状況でございます。非常に重要な役割を担っております。今後とも、土地開発公社のこのような活動が現状のような形で円滑に進むように指導してまいりたいと考えております。

副議長(井手 善来君)
原竹岩海君。

◯十一番(原竹 岩海君)
 ありがとうございました。意見から先に発言させてください。

 評価の方からでございますけれども、麻生知事はですね、選挙中に発表されておりました県民に対する、産廃に関しますマニフェストでございますけれども、きちっと発表されて、その年にもう実行なされておるということでございまして、どのような経過報告をされるかなと思ったら、一定の経過が出ておりまして、本当に驚いたわけでございますが、今後ともこういったすばらしい事業に関しましては、私は全面的にバックアップをいたしてまいりたいと思っておりますので、どしどしとやっていただきたいと思っております。
 そして、二点目でございますけれども、里山の件でございますが、バイオマス・ニッポン総合戦略ですね、これが農林水産省ですか、概要をパソコンからインターネットを介していただいたわけでございますけれども、書いてあることは立派なことなんですが、これを実行ならしめるというのは、私も読んでわからない。どうしたらいいのかということで、質問さえ考えたくなるような、だれが考えたのかちょっとわかりませんけれども、先進地は世界にはあるようでございますが、これが本当に動きますと日本も変わるというふうな感じでございまして、その中で一点だけ私は参考になりましたのは、こういうふうに自然とか環境を見直すということを政府の方が資料として仕上げたといったことが一定の評価になるのではなかろうかなと思っております。私もこれは、尊敬する岡田先輩議員の御指導をいただきましてただしたわけでございますが、今後ともこういった政策に関しましては、訴えさせていただきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
 最後に、土地開発公社の存在の件でございますけれども、県知事は明快な回答でございます。これも一方では正論でございます。こういった外郭団体ですね、必要であるという考えと必要ではないという考え、両論併記なんですね。必要でないという方は必要でなくて、必要であるという方は必要でございますけれども、神奈川県はもう廃止をやったわけでございますが、最近聞いたところでございますけれども、長野県は道路公団、公社など十三の外部団体の廃止を具体的にスタッフを設けて、これはやるといった方向で進んでおるわけでございまして、私は福岡県、政府として考えた場合、政府を大きくするのか小さくするのかということですね。それは、その時々の政治家で選択されるわけでございます。まして、それを認めるか認めないかはですね、議会が決定をしていくわけでございますが、私は一方では小さな政府というのをしっかり模索をしなければならない。それには、人には限りがあるわけでございまして、今から福岡県の職員さんをですね、ふやす方向ではないと思うんです。私は、すべての職員さんはですね、表現にありますが、多様性を持ってとありますが、一部門じゃないと自分はできない、もうこっち側はできないということではないと思います。行政の垣根を越えるということを私は、議会壇上でいつも発言をさせていただいておりますが、一つの物事を全員態勢でしっかり片づけていく、こういったことは用地の買収等に関しましてはそれぞれの土木部を中心としていろいろとすばらしい能力を持った職員さんがおられるわけでございまして、そういったところに集合いただいて、能力を大きく発揮をしていただきたいと思っております。本来、土地開発公社というのは、経済が右肩上がり──御承知と思いますが、将来、今買っておかないと間に合わないという論理でございますけれども、少なくとも実施計画ですから、三年から五年物というのは一般行政の中で私は十分これは処理がなされると思います。少なくとも六年、七年、十年、そういったスパンでもってやることに関しては、当然別の会計が必要だと思いますが、私は少なくとも一般行政の中でできることは聖域なくしっかりやっていく、やってみる、こういった姿勢が政治家には必要ではなかろうかなと思っております。私は、土地開発公社については、これは今後ともしっかりと注目をさせていただきたいと思っております。
 以上で壇上にての発言を終了させていただきます。ありがとうございました。