平成19年 水資源対策調査特別委員会 (2007.08.30)


水資源対策予算

◯渡辺英幸委員長
 次に「平成十九年度水資源対策予算の概要と今後の取組について」を議題といたします。順次、執行部の説明を求めます。舩津計画課長。

◯舩津計画課長
 それでは本委員会資料の2「平成十九年度水資源対策予算の概要と今後の取組について」をお願いいたします。一ページをお開きください。水資源対策局の主要事業について御説明いたします。最初は水源地域振興費でございます。これは大山ダム、五ケ山ダム、伊良原ダム建設に伴いダム所在地の県や市町村が実施いたします水源地域整備事業に対しまして、ダムにより受益を受けます福岡県等が水源地域対策特別措置法第十二条に基づきまして、その費用の一部を負担するものでございます。また伊良原ダム建設に伴いまして財団法人水源の森基金が実施いたします水源地域対策事業でございます水没地域住民の生活再建相談事業について、その費用の一部を負担するもので、予算額は十三億五百万円余でございます。
 次に北部福岡緊急連絡管事業でございます。この事業は北九州市と福岡都市圏を緊急連絡管で結び、地震等の自然災害や施設事故等の緊急時に水道用水を相互融通しようとするもので、本年度は基本設計や実施設計を行うほか、約十キロメートルの開削工事を計画いたしております。予算額は三十億七千百万円余でございます。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 永池水道整備室長。

◯永池水道整備室長
 続きまして環境部水源対策予算の概要について御説明いたします。二ページをお開きください。初めに水道広域化施設整備事業費でございます。この事業は市町村等の行政区域を越えた広域的な水道整備を行う水道用水供給事業体等に対しまして、その広域化事業に要した建設利息債の償還元金の二分の一以内を補助するものでございます。本年度の予算額は六億九千六百万余でございます。
 次に水道広域化暫定水源対策事業費でございます。この事業は県営伊良原ダムの完成が遅れておりますために暫定的に北九州市から分水を受けて用水供給を行っております田川地区水道企業団に対して、その給水原価の一部を補助するものでございます。本年度の予算額は一億八千三百万余でございます。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 次に渡辺農地計画課長。

◯渡辺農地計画課長
 続きまして農政部で実施しております事業につきまして御説明させていただきます。資料の三ページをお願いいたします。二つの事業を掲げておりますが、まず県営かんがい排水事業でございます。これは農業用用排水施設の新設、改修等を行うことによりまして農業用水の確保及び排水の改良を図るものでございまして、継続中の四地区で事業の実施を予定しております。本年度の予算額は十五億百万余でございます。
 続きまして県営ため池等整備事業でございます。これは老朽化しました農業用のため池の改修を行いまして、決壊等による自然災害を未然に防止するとともに、農業用水の安定確保を図るものでございまして、新規の十地区と継続の十九地区、合わせまして二十九地区で事業実施を予定しておりまして、本年度の予算額は十五億二千六百万円余でございます。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 渡辺課長の説明は終わりました。次に鳥巣林政課長。

◯鳥巣林政課長
 資料の四ページをお願いいたします。水産林務部所管の事業について御説明をいたします。まず水源地域整備事業、七億九千三百万円余でございます。これはダム上流等の重要な水源地域におきまして森林の整備等を行うための事業でございます。次の流域育成林整備事業につきましては、三億四千五百万円余を計上いたしております。これは森林の有します国土保全、水源涵養の機能等を高度に発揮させるための植林、下草刈り、間伐などに要する経費に対し助成するものでございます。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 鳥巣林政課長の説明は終わりました。次に西田河川開発課長。

◯西田河川開発課長
 引き続きまして土木部所管の三つのダムの現在の建設の進捗状況を御説明いたします。資料は五ページをお願いいたします。まず京都郡みやこ町に建設中の伊良原ダムでございます。総貯水容量二千八百七十万トンで、洪水調節、既得用水の安定化及び河川環境の保全並びに水道用水の新規開発を目的としております。今年度事業費は四十七億八千万余でございます。昨年度に引き続きまして用地買収及び付け替え道路工事を進めてまいります。また別途、福岡県土地開発公社による集団移転地、この造成も進めております。
 次に筑紫郡那珂川町に建設中の五ケ山ダムでございます。総貯水容量四千二十万トンで洪水調節、既得用水の安定化及び河川環境の保全並びに水道用水の新規開発、福岡都市圏の渇水対策用水の確保を目的としております。今年度事業費は九十八億八千万余であり、昨年度に引き続きまして用地買収及び付け替え道路の工事を進めております。
 最後にうきは市に建設中の藤波ダムでございます。総貯水容量が二百九十五万トンで洪水調節、既得用水の安定化及び河川環境の保全を目的としております。今年度事業費は三十億七千万余でございます。昨年度に引き続きましてダム本体工事を進めており、平成二十一年度完成に向け鋭意、工事を進めております。今後ともダム事業の進捗のため、なお一層努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 西田河川開発課長の説明は終わりました。次に木原下水道課長。

◯木原下水道課長
 それでは建築都市部下水道課所管の事業について御説明いたします。資料の六ページをお願いいたします。流域下水道におきます水道水源、水利用に係わる事業について計上しております。十九年度におきましては次の三事業を予定しております。まず一件目でございますが、御笠川那珂川流域下水道でございます。事業の概要といたしましては御笠川浄化センターにおきます処理水場内再利用施設の整備を予定しております。本年度の予算額は一億五千八百万円余でございます。二件目は宝満川流域下水道でございます。事業の概要といたしましては宝満川浄化センター施設の増設といたしまして水処理設備の整備を予定しております。本年度の予算額といたしましては一億九千四百万円余でございます。最後の三件目でございますが、筑後川中流右岸流域下水道でございます。事業の概要といたしましては福童浄化センターの施設の増設といたしまして、水処理設備の整備を予定しております。本年度の予算額は十億三千七百万円余でございます。以上でございます。

◯渡辺英幸委員長
 ただいま各課長の説明は終わりました。これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。原竹委員。

◯原竹岩海委員
 四ページでございますが、一点から二点について伺いたいと思いますが。ダム上流等の機能を高度化するということでございまして、植林とか間伐とか書いてありますが、これは国有林、公有林、民有林とありますが、主にどういった地域の公有林なのか、民有林なのかということを簡単で結構でございますから、御説明願います。


◯渡辺英幸委員長
 鳥巣林政課長。

◯鳥巣林政課長
 県の施策で予算を投入いたしますのは、民有林でございます。国有林は対象といたしておりません。

◯原竹岩海委員
 主にどこですか。


◯鳥巣林政課長
 地域的には黒木、朝倉、嘉麻、添田、こういったところが主な地域でございます。

◯原竹岩海委員
 ありがとうございました。これはちょっと関連でございますが、先ほど県営のダムの紹介がございましたが、ダムの水量の御説明はございましたけれども、最近、水量はもとより水質が心配であります。筑紫野市に山神ダムという県営ダムがございますが、ここら辺の水質についての調査がなされておるかどうか。そして水質について調査がなされておる背景等について御説明をお願い申し上げます。

◯渡辺英幸委員長
 永池水道整備室長。

◯永池水道整備室長
 ダム水質そのものは私どもの方でも把握していないんですが、山神ダムにつきましては先生、御存じのとおり山神企業団というところが取水しております。筑紫野、太宰府、それから小郡まで山神ダムの水が供給されておりまして、これは水道水につきましては日々、水質の検査を行っております。それから水質につきましては特に国の方で五十項目の検査項目を定めております。この項目についても定期的に調べておりまして、例えば化学物質が含まれていないかとか、そういう細かいところまで水道の供給に当たっては水質検査を十分にやっております。

◯原竹岩海委員
 その、やっておる背景は。


◯永池水道整備室長
 これは水道法の中で水道水の供給につきましては、安全、安心な水を供給するように定められておりまして、その水道法の中で五十項目の基準が設けられております。この水道水の基準を満たしたものしか住民の皆様には提供できないということになっております。

◯原竹岩海委員
 確認でございますが、福岡県営山神ダムの上流域一・二キロのところに産廃の最終処分場がございますが、平成十一年十月の六日にわが国で初めてでございますが、産廃の処分場で硫化水素が原因で三人が残念ながら亡くなったという背景がございます。こういったことで本市を中心とする太宰府の市民、小郡の市民、二十万市民が恐怖のどん底に、水質の悪化について非常に心配されております。こういったことを背景として福岡県は水道管理者として、原水の管理者として、ダムの管理者として責任があるといったことを背景として周辺の行政、そしてまた住民団体から「水質の安全は大丈夫ですか」といった、そういった要望にこたえての水質の検査ではなかったろうかと思いますが、その辺のところを明確に御回答ください。


◯永池水道整備室長
 今、先生おっしゃいましたダムの水質の検査につきましては、申しわけございませんが、承知しておりません。私どもの方は水道整備室ということで、特に安全な水道水の供給ということで所管してやっておりますので、その点については山神企業団等からも報告を受けながら水質の確認はやっております。それはただ水道水の供給する水質の確認という形でやっておりますので。

◯原竹岩海委員
 お互いの確認が必要ではなかろうかなと思いますが、地元の行政からは、水道企業団というのは一部事務組合ということでございまして、これが行政の末端として当然これは水道水になるわけでございますから、水道水の検査は当然、住民の要望もございまして、しっかり項目も増やしておりますけれども、COD、BODですね。SSもそうでございますけれども、すべての検査をやっております、ということでございますが、当然、県の方も水道水の原水、山神ダムの水質の検査はそういった危険性をしっかりチェックするために当然やっておられますということでございますので、その水道水の検査については後日、またお互いきちっと確認をいたしたいと思っております。また今後もよろしくお願いします。ありがとうございました。終わります。