平成15年度 決算特別委員会 (2004.10.27)

老人医療

◯原竹岩海委員 
おはようございます。老人医療について幾つか質問と確認をさせていただきたいと思います。

 私、自分事で恐縮なんですが、医療というのは本当に大事だなと思っておりまして、一家が、うちは五人の子供がおりまして、上は十九歳から下が小学校五年でございますが、小学生の五番目の子供が風邪を引いて帰ってきまして、怒りました。「お前がしっかり気合いが入っとらんから風邪を引いてしまう」と言ったところが、翌日は三人が倒れまして、その中の一人が自分でございまして、ウイルスはやはり気合いだけじゃだめだと。やはり医療に基づいてしっかりしなければならないということで、医療の大切さを踏まえまして質問をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 話は変わりますが、ギリシャにおきまして、夏でございますけれども、アテネオリンピックで日本が立派な成績をいただいて帰ってきました。一位とか二位とか三位でございます。それを見ますと、西日本新聞に、十六年十月十九日の新聞でございますけれども、「老人医療費また最多 三年ぶり福岡県」云々と書いてありまして、内容でございますけれども、平成十四年度の福岡県の一人当たり老人医療費が九十万四千五百六十四円となり、三年ぶりに全国最多となったことが、十八日、厚生労働省の資料で明らかになった。これはどういうことかということでございますけれども、一位であります。三十七万平方キロメートルという日本の国土の中で、福岡県が一位を取ったわけでございまして、私は、これは偶然性ではないと思います。医療費でありますので、これは人間が一定のルールに基づいて積算をし、執行されたわけでございますから、必然性の結果だと思います。こういったことで、我々は議会ですから、どうしても厳しく、一方ではチェックをしなければならない。予算は執行する前でございますが、今委員会は、結果のチェックでございますので、少しその辺の確認と、どうしてこのような結果になったのかといったところを、責任を持って御回答を、福岡県民に、お願いを申し上げたいと思っております。
 一点目でございますけれども、一人当たりの老人医療費が、今回どうしてこのような全国最多となったのか、どのようなところに原因がおありとお考えなのか、自己分析を含めての御回答をお願い申し上げます。

◯江口吉男委員長 
福山国保・援護課長。

◯福山国保・援護課長 
お答えいたします。

 本県の老人医療費を、入院や入院外あるいは歯科の診療費別に見てみますと、全国平均に比べまして、入院の診療費が非常に高いという特徴がございます。これは、受診者が入院する度合いを示す入院受診率というものがありますが、この入院受診率が他県に比べて高いということとあわせまして、この一件当たりの入院日数が長いと、こういうことによるものと考えられます。また、入院外の診療費あるいは歯科の診療費も、同じように全国の平均よりかなり高い水準にございまして、全体として一人当たりの老人医療費が非常に高いと、こういう結果になっていると思われます。
 これらにつながります主な要因といたしましては、人口当たりの医療機関における病床数、あるいは医師の数が多いということなど、医療提供体制が充実をしておりまして、それらを利用しやすい状況にあること、そしてまた、一人当たりの高齢者世帯が多く、家庭の介護力が比較的弱いと考えられること、さらには、高齢者の生活習慣あるいは就業状況等々さまざまな原因があるものと考えております。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございました。

 一定の分析がなされておるようでございますね。それでは、北海道から沖縄までございますけれども、大都市は、このような立地条件は福岡県だけなのかというところもちょっとありますね。福岡県だけが医療施設の数や福祉施設の数、人口の密度、人口の定着率、こういったことを先ほど言われたと思いますが、福岡県だけが、その四つから五つの要素を全部満たしておるのかということでございますが、私は、行政の指導介入がここに強力に発揮をしなければならないのではなかろうかと、そのように考える一人であります。
 それでは、引き続き伺いたいと思いますが、三年前ですか、平成十一年度も一位になっております。一位です。そのときに、この返り咲く前に、三年前に一位になったものですから、不名誉であるということで、緊急的に対策を講じられております。当時の大学教授らでつくる協議会を設置をし、現在分析を進めているということでございますが、どのような状況になっているのかということと、その構成員とをあわせて御回答をお願い申し上げたいと思います。

◯福山国保・援護課長 
お答えいたします。

 今おっしゃいましたように、一九九九年、平成十一年に本県の老人医療費が全国で一位になっておりますが、それがきちんとした決算として判明をいたしましたのが平成十三年でございますので、平成十三年度にそういう検討をいたしまして、平成十四年度から、今お話がございました、福岡県老人医療費問題対策協議会というものを設置をして研究を進めております。
 この協議会は、九州大学、それから福岡大学の医学部の教授を初め、県の医師会、歯科医師会、薬剤師会等の医療関係の団体、また老人福祉施設協議会等の福祉関係団体、さらには県老人クラブ連合会、郡市婦人会連絡協議会等の代表者によります十五名の委員で構成をしております。
 これまで、高医療費となっている背景、要因等について協議・検討を行うということとともに、健康づくりや福祉問題等も含めまして、今後の施策の方向性について幅広く論議がなされているところでございまして、今年度内に最終的な取りまとめを行う予定でございます。
 以上です。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございます。

 そうそうたるメンバーで構成をされているようでございまして、抜本的な問題の解決のために御尽力をお願い申し上げたいと思いますが、一点だけお話をさせてください。
 すばらしい先生方、いろいろな諮問機関の中で先生方と会話するときに、「私の手帳を見てください」と。何とか委員会、何とか協議会、何とかと、出るだけでやおいかんですばいということで、それはもう意見やら出せんでしょうと。いや、もう行政はちゃんとシナリオをしっかりつくってきておりますから、ということでございまして、判こつきだけの協議では、抜本的な問題の解決には、私はならないと思うんですね。やはり、しっかりやる気を持った人を採用して、一言もしゃべらなかった委員は、その次は採用をしない、それぐらいの迫力を持った福岡県の行政じゃないと、本気にやってくれないと思います。名誉職ではないと思います、私は。こういったことはですね。だから、よろしくお願いを申し上げたいと思っております。
 それでは次に、こういった医療費の抑制に関しては、一方では健康増進という施策が必要ではなかろうかなと思っております。こういったことを踏まえまして、健康増進について担当の方にちょっとお伺いをさせていただきたいと思っております。
 私は、この医療費の全国一位を返上するために、一つにはやはり健康増進づくりというものを、もう少し前にしっかり出していく、そういった施策が必要ではなかろうかなと思っておりましたが、本県では、十四年に総合的に実施をいたされておりまして、現在までの予算の推移と具体的な実施事項を、枚挙をお願いを申し上げたいと思います。

◯江口吉男委員長 
香月健康対策課長。

◯香月健康対策課長 
お答えいたします。

 本県では、従来から県民の健康増進のためにいろいろな施策をやってきたところでございます。平成十四年二月には、本県の健康づくりの基本指針、いきいき健康ふくおか21を策定しまして、これは、痴呆や寝たきりにならないで生活できる期間、いわゆる健康寿命の延伸を目指し、病気にならないように、ふだんから健康づくりに努める一次予防に重点を置きました新たな県民健康づくりを進めているところでございます。
 平成十七年度には、この福岡県健康づくり基本指針の見直しを行いますため、今年度に県民栄養調査やライフスタイルの実態調査を行うこととしております。この調査で得られたデータを活用しまして、現在実施している事業の見直しを行う予定でございます。
 予算につきましてですけれども、この事業に関する主なものは二つございますので、二つについて御説明したいと思います。

◯原竹岩海委員 
簡潔にお願いします。

◯香月健康対策課長 
はい。一つは、健康高齢者支援事業ですが、これの予算につきましてですけれども、平成十四年度が一千九百五十万円、平成十五年度が二千五百三十五万円、平成十六年度は、平成十五年度と同額でございます。

 もう一つの県民健康づくり推進事業につきましてですけれども、これは、平成十四年度が八百二十四万円、それから平成十五年度が七百六十万円、平成十六年度が七百二十六万円ということになってございます。
 以上でございます。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございました。

 一定の対策は実施をされておるようでございますけれども、果たしてそれが数字となって、そういった効果が出ているかといえば、これですね、何年かたたないとやはりわからない問題でありますので、この辺が議論が非常にかみ合わないところでございますが、押さえなければならないという議会の性質もありますので、しばらくお願い申し上げたいと思っておりますが、この健康づくりですね、いくら我々が年齢をとっても、健康であれば安心をし、快適に、だれもが楽しく生活していけるという、そういったことをしっかり周知をする、県民に広く周知をした方がいいのではなかろうかなと思うわけですね。もうだれでも知っているジョークでありますけれども、ある病院に、老人の方が、近所の方が毎日のように座る席まで決まっているということで、「あ、そこは○○さんが来るけん、ちょっとあんたはこっちに座っとき」ということで、「あの人が来んから、どうしたとかいな。あの人は病気じゃなかろうか」ということが、病院の中で会話されるようでございまして、そうではなくて、スポーツとかレジャーの中に地域の高齢者の方が集合する、そして、その活性化の中で安心と健康、そういった増進を図って、そういった周知をする必要がなかろうかなと思っております。
 また将来に向けましては、若い方、サラリーマン、自営者の方など、それから大学生から高校生、中学生などにも、広く年齢をぐっと越えまして指導をいたしていく、そういったことが必要でなかろうかなと思いますが、いかがお考えでございますでしょうか。

◯香月健康対策課長 
先生の御指摘でございますけれども、本県では、先ほど御説明いたしました県民健康づくりの基本指針の中で、それぞれの、各年代の健康課題に応じた健康づくりを推進するために、六つのライフステージごとに指針を授けております。そして、生涯を通じまして、早い時期から自主的な健康づくりができるように、県民健康づくり事業を推進しておる次第でございます。

 この健康づくりの基本指針の普及を図るために、平成十年度から三年間にわたりまして、健康二十一世紀福岡県大会を開催しておりますが、この大会では、毎回それぞれの、各世代の多くの方々の参加を得ているところでございます。
 以上でございます。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございました。

 これは、深追いができる問題ではございませんので、今後とも一生懸命頑張っていただきたいと思っております。
 それでは、方向をちょっと変えまして、一点だけ絞って質問をいたしてまいりたいと思っておりますけれども、国民衛生動向の平成十四年度版では、都道府県別で見た場合、年齢調整死亡率を見ますと、生活習慣病でございます心疾患、脳血管疾患などは、そこまで福岡県の死亡率というのは一応高くない。しかし、問題は悪性新生物。これは、我々で言うところのがんらしいですね。一般的に言いますとがんのことらしいんですが、全国的に見まして、本県は非常に死亡率が高い。その中でも特に肝臓がんは、平成十一年度が全国で二位です。銀メダル、二位です。こういったことを考えた場合、私は、特に肝臓がんの予防対策とか、こういった対策が福岡県ではどのようにされているかということを、ちょっと絞って、その一点だけ御指導ください。

◯香月健康対策課長 
本県に多い肝臓がん、この予防対策としましては、実は日本の肝がんのほとんどは肝細胞がんというがんでございまして、その原因の八〇%以上がC型肝炎ウイルスの感染、それから一〇%がB型肝炎ウイルスの感染と言われております。したがいまして、この肝炎ウイルスに感染しているかどうかを早期に発見することが極めて重要であると考えております。

 本県におきましては、平成十三年六月から、保健福祉環境事務所におきましてC型肝炎の相談・検査窓口を開設しまして、不安解消や発がん防止のための保健相談に対応してまいりましたが、さらに平成十年度からは、市町村が行います老人保健事業の基本健康診査に、肝がんの早期発見のためのウイルス検診が追加されたところであります。その結果としまして、C型肝炎に感染している可能性が非常に高い方とか、B型肝炎に感染していることが高い方につきましては、医療機関への受診勧奨をいたしまして、要精密、それから治療へといったことが行われている現状でございます。
 以上でございます。

◯原竹岩海委員 
しっかり数値は把握をされておるようでございますが、今後ともしっかり頑張っていただきたいと思っておりますが、最後に、少し質問の方向を変えたいと思いますが、病気の原因には食生活が原因といったことも、一方では、最近は言われるようになってきました。このことを踏まえまして、本年十月二十五日付の日経新聞の夕刊の方に、厚生労働省の検討会が、日本人の食事摂取基準を、生活習慣病の予防を重視し、当面の目標とすべき目標量を初めて設定するように改定するという記事が出ておりましたが、本県では、こういった食事に関して具体的にどのような対策をとっておられるかということをちょっと伺いたいと思います。


◯香月健康対策課長 
福岡県におきましては、従来から、それぞれの保健福祉環境事務所におきまして、総合栄養相談事業を実施しております。これは、県民からの食事に関しての相談であるとか、生活習慣病の予防または療養の食事療法の相談に応じているところでございます。

 また、食と健康教室を開催いたしまして、食生活の改善を通じた健康づくりのリーダーの再教育を行っておりまして、この方々に健康づくりのための食生活指針であるとか、また、さきの健康づくりの基本指針による栄養食生活分野の普及、啓発に努めております。
 さらに、健康づくりの基本指針の中では、食事摂取に関するいわゆる指標、それから目安を授けまして、これをもとに県民の健康づくりを進めているところでございます。
 以上でございます。

◯原竹岩海委員 
最後に要望させてください。

 こういったことに関する一位というのは、私は不名誉だろうと思います。行政はもとより、それをチェックをする議会もそうです。県民には大変御迷惑をかけておるわけでございまして、こういった不名誉を払拭するべく、今後とも総合的な対策を実施をされますことで、ぜひとも健康づくり、がんの減少を通じまして、老人医療費の、最終的には削減ということで、その実現に向けて鋭意御尽力をお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

~略~

環境問題と産廃問題

◯原竹岩海委員 
お疲れさまでございます。緑友会・新風の原竹と言います。

 私は、全般的に環境問題について質問をいたしたいというふうに考えておりましたが、多くの先生方が個別で出しておりますので、それを避けまして、絞りまして発言させていただきたいと思いますが、環境問題ですね、今からのテーマ、午前中の先生方も言っておられましたが、今大事なことは、我が国は中心は、政治も経済も、環境と福祉と平和が大事だということが訴えられておりまして、福岡県も避けては通れないと。特に環境問題は、私は一番大事なときにきているのではなかろうかなと思っております。しかしながら、環境部におかれましては、日々県民のために御尽力をいただいておりますことに感謝を申し上げながら、質問に入らせていただきたいと思っております。
 先ほどの六価クロムもそうですけれども、凸版印刷の方も、六価クロム、ジクロロメタン、エチレンとかベンゼンとか、いろいろな問題が、化学物質ですね、これは人間が出した問題です。こういったことを中心に、産廃問題について絞り込んで質問させていただきたいと思っております。
 前略で、私は継続性でずっと訴えておりますから、一応確認から入りたいと思いますが、産廃問題は、我が国は三点の方向が一本になっております。三点がセットになっておりまして、産業廃棄物は、一つは減らす、もう一つはリサイクルをする、もう一つは適正に最終の処分をする、そして将来は循環型の社会の形成の実現を目指していくといったことが、我が国の産廃行政の根幹ではなかろうかなと思っております。これから外れることなく質問させていただきますので、明快なる御回答をお願い申し上げたいと思っております。
 特にきょう、産廃の適正の処理について多くの質問が御指摘されております。県内では、産業廃棄物処分場の新規立地は全く、私はできないのではなかろうかなという心配をいたしております。それはどうしてなのか。私は、既存の産業廃棄物処分場におけます地元住民との紛争が新規立地条件の困難性に大きく影響をいたしておるものと思っております。処分場は危険だ、危ないという住民の感覚は一層増幅をいたしておる。こういったことから、最終処分場の立地が今後は全くできない、そういった方向性が高くなっていると。まず、福岡県内で発生をいたしております、産業廃棄物最終処分場をめぐります紛争の実態はどのようになっているのかを御回答賜りたいと思います。

◯江口吉男委員長 
長谷川廃棄物対策課長。

◯長谷川廃棄物対策課長 
産業廃棄物最終処分場をめぐりまして、設置者と周辺住民との間で大きな紛争になっております状況でございますが、現時点で八件という状況でございます。

 これらの紛争の内容でございますが、大きく分けまして、最終処分場の立地に伴う生活環境への不安などから、その設置をめぐりまして紛争が生じているというものと、設置後に硫化水素の発生があったりするといったことで、最終処分場の維持管理をめぐって紛争が生じていると、こういった状況にございます。

◯原竹岩海委員 
福岡県内で複数の箇所で、地元住民と明確なる対立の抗争があるわけでございまして、こういったものが社会不安にも影響を及ぼしておるんではなかろうかなと思っております。

 それらを踏まえまして、質問の二点目でございますけれども、福岡県は、現行法では処分場の維持管理や構造基準などの実際の規定はありますが、住民不安を解消するような抜本的な法規制がないため、住民不安に対する十分な対応ができない、そのように自分は考えております。
 県は、これは最終処分場に対します監視、指導の現状とその課題は何なのか、また、その問題の抜本的な解決に向けまして、福岡県はどのように対応されておるのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

◯江口吉男委員長 
河野監視指導課長。

◯河野監視指導課長 
私どもの方では、立入調査を実施しておりまして、展開検査の実施状況、あるいは浸透水の水質検査等によりまして、維持管理状況を把握するとともに、マニフェスト等のチェックをすることによりまして搬入物の確認を行い、処分場が適正に運営されていることを確認しているところでございます。しかしながら、硫化水素濃度等、維持管理基準に規定のないものを原因とする問題が起こっている状況にあるため、法的な措置をこういう部分ではとることができないという状況にございます。このようなことから、国に対しまして基準の見直し等について、機会をとらえて要望を行っているところでございます。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございます。

 産廃問題は二つに分けて議論する内容が、私はあるんじゃなかろうかなと思います。一つは、政府の問題とは言いませんけれども、法の未整備の結果、十年前から法がころころ変わっております。小さな事件が背景にあるわけで、実際はやっぱりだめだったからこうしよう、ああしようと、どんどん改正されております。その十年前に廃棄をされたやつが今、硫化水素、硫化水素は御存じと思いますが、十ppmで火山のような、温泉街のにおいがするわけですけれども、人が六百ppmから七百ppmで即死をするということでございますから、死亡事故が出たところは一万五千ppmを超えていたということでございまして、これはすべて国、県、その辺も含めて、なぜそういった結果になったのかということを、お互いが責任を感じなければいけないのではないでしょうか。政府も法の未整備ということから逃れることはできない、私はそのように考えるわけでありますので、法の整備については、今後とも福岡県知事を先頭に、政府の方に、立法府の方に働きかけを、引き続き御尽力の方をお願い申し上げたいと思っております。
 そしてまた、住民の声でございますけれども、福岡県環境行政の事業者に対しますもろもろの対応に対して、地元住民から大変厳しい御指摘がされておるやにも伺っておるところでありまして、本県に対しましては、特に産廃問題等に関しましては、厳正なる対応をされますよう、この席から強く要望をいたしたいと思っております。コメントをよろしくお願い申し上げます。

◯河野監視指導課長 
私ども、特に問題の多い事業所につきましては、立ち入り頻度を上げまして、重点的に立入調査をするというふうなことでございまして、立入検査の結果、法に抵触するような部分があれば、法に照らして厳正に対処してまいる考えでございます。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございました。

 今度は別の観点から少し質問をさせてください。県は、このような住民と事業者の紛争を防止するために、紛争予防条例を制定されておられますが、県内各地でさまざまな協定が締結をなされておるところであります。しかしながら、福間町の産業廃棄物処分場と地域住民との間に結ばれました協定のように、協定の一方的破棄や、解釈の違いからくる多くのトラブルが発生をしておりまして、このことが最終処分場の立地困難という事態に影響を及ぼしているのではないかと、大変懸念をいたしております。
 県は、一度結んだ協定が破棄をされましても、当事者の協定であるとして法的拘束力はないと解釈をされております。そもそも紛争予防防止条例では、産業廃棄物処理法の許可要件だけでは事業者と地域住民との紛争を解消できないということから、施設の設置に当たりまして、当事者間で相互に十分な意見の調整を行うための機会を設けるという、その手続が定められておりまして、この調整の結果を踏まえまして、いわゆる環境保全協定が結ばれることとなっておるわけであります。この条例の制定の趣旨や目的に照らしますと、せっかく結ばれた協定が、一方の当事者によって破棄をされるといった事態は極めて大きな問題と言わざるを得ないのであります。福岡県は、協定の締結、遵守について、事業者に対して一体どのような指導をされているのでありますでしょうか。明快なるお答えをお願い申し上げたいと思います。

◯長谷川廃棄物対策課長 
御指摘のありましたように、紛争予防条例の趣旨というものにつきましては、廃棄物処理施設の設置に当たりまして、地域の環境の保全のために必要な事項について、当事者間で合意の形成を図り、それとともに、事業者と周辺住民の紛争を解消していく、予防をしていくということでございます。この合意形成の結果として環境保全協定が締結されるわけでございますけれども、これは先ほど申しました条例の趣旨、それから当事者の意思を明らかにしたというものでございまして、これを遵守するということは極めて重要で、かつ当然のことだというふうに認識しているところでございます。このようなことから、県といたしましても、事業者に対しまして、引き続き協定を遵守するということの強い指導をしてまいりたいというふうに考えております。

◯原竹岩海委員 
責任を持って、このような紛争の地域には、福岡県が調停に入ってまいるというお言葉をいただいたところでありまして、これを見守ってまいりたいと思っております。

 一つだけ要望がありますが、産業廃棄物の最終処分場が、我が国の経済活動を維持をいたしてまいる上では必要であります。一方、公的施設も含めまして、最終的な処分場は絶対設置をしなければならない。これは当たり前のことであります。産業廃棄物は我々が出しておりますので、我々が責任を持ってしなければならない。こういったことを踏まえまして、問題は、産業廃棄物が適正に処理をされておれば紛争はないわけでありまして、民間が設置をしようが、公が設置の準備をしようが、もう信頼度はなくなっておりますので、県がやろうが何がやろうが、地元は絶対反対だと思います。総論賛成、各論反対です。総論ではやれと、こう言われても、自分のところに設置をされることは反対であると。非常に厳しいところでございますが、避けては通れない重大な問題でありますので、今後とも産業廃棄物の適正処理の確保に全力を上げて取り組んでいただきまして、県民が安心をして暮らせる社会づくりのために、懸命に努力されますことを強く要望させていただきたいと思っております。
 次に、最後でございますけれども、硫酸ピッチの問題について質問に入りたいと思います。硫酸ピッチを初めとします産業廃棄物の不法投棄に対します行政代執行について質問に入りたいと思います。
 福岡県では、昨年十二月に、硫酸ピッチの不法投棄の事案に対しまして措置命令を発せられました。命令が履行されないため、行政代執行により処分をされたところでありますが、私は、地域の生活環境を保全するために、最終的には行政代執行をせざるを得ない事態も今後はあると、一定の理解はいたしております。しかしながら、行政代執行は県民の貴重な税金を行使されるわけであります。ここをしっかり留意をしなければならないということを、改めて確認をさせていただきたいと思っております。不法投棄の原状回復は本来、実行者などが、そういった関係者が実施をすべきものでありまして、本来実施をすべき者が費用負担もせずに、何の不利益もなく生活をしているのに、福岡県が、貴重な皆さんの税金を使って後始末をするということでは、私どもの県民の理解が全く得られないのではないでしょうか。
 そこでお尋ねを申し上げたいと思います。県は、行政代執行の実施をどのように考えておられるのか、改めてお尋ねをいたしたいと思っております。県でやむを得ず代執行をされました場合、代執行に要した費用の回収についてはどのように対応されるのか、その姿勢を確認させていただきたいと思います。

◯河野監視指導課長 
不適正処理等の事案につきましては、一義的には実行行為者が行うべきものであるというふうに考えております。したがって、県におきましては、そういう事案につきましては措置命令を発出いたしまして、原因者による改善措置を求めることとしております。これに従わない場合には、廃棄物処理法違反ということが問えるということで、強く求めることができるというふうに考えております。しかしながら、それでも行為者による是正がなされない場合には、やはり生活環境保全上の支障がある、あるいはそのおそれがあるという場合には、県で代執行をやるということについても検討する必要があるというふうに考えております。代執行が必要かどうか、あるいはどういう内容で実施するか、というようなことにつきましては、その支障の状況等を見きわめながら検討していく必要があるのではないかというふうに考えております。

 それから、費用の回収の問題でございますけれども、代執行に要しました費用につきましては、行為者等に負担させることが必要でありますから、行為者等の財産状況を調査するとともに、財産の差し押さえ等によりまして回収措置を行使して、回収に努めてまいりたいと考えております。

◯原竹岩海委員 
ありがとうございました。

 最後のまとめでございますけれども、この行政代執行を、私が強く、どうして求めるのかといったら、もう理由は簡単でありまして、福岡県の産廃行政は厳しいと、逃げ得は絶対に許せない、こういった姿勢でもってしっかり臨んでいただきたいと思います。そうなれば、業者の皆さんも、みずから襟をしっかり正して仕事をされると思いますので、逃げ得を許さない産廃行政の確立というものを、今後ともお願いを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。