平成20年 農林水産委員会 (2008.02.12)

福岡県の酪農


◯原竹岩海委員
 一点だけちょっと報告できればということでございますが。福岡県の家畜行政といいますか、酪農の問題を中心にですけれども、どこかでもちょっと訴えたかと思いますが、最近の新聞の報道等を見てみますと、酪農とか、養鶏とか、養豚、この辺が原油の高騰。そしてまたトウモロコシを中心とする飼料等が急騰したといったことを背景に非常に経営が苦しくなっておる。こういったことで非常に福岡県の方も厳しいんではないかということでございますが、自分が調べた範囲の中でございますけれども、平成十八年の三月から平成十九年の十二月まで福岡県では四十二件の酪農家が廃業をされたというふうに報告では伺っております。そしてまた兵庫県でございますけれども、養鶏に関する農協の組合が五十年の歴史に幕を下ろしたということでございまして、現状は看過できないと思います。こういったことで当然、福岡県も十分、取り組んでおられるのだろうと思っております。現状と今後の取り組み等について報告ができれば、伺いたいと思いますが。

◯江藤秀之委員長
 宮本畜産課長。

◯宮本畜産課長
 今、委員から御指摘の、まず酪農関係の廃業農家戸数でございますが、一応、畜産課は毎年二月一日現在で年一回、飼養戸数の調査を行っておりますが、今、調査をかけているところでございます。ただ、福岡県酪連ですね、酪農組合連合会、これは調査を随時、行っておりまして、県酪連の数字によりますと、昨年の一月から昨年の十二月、要するに十八年次ですか、の一年間で十六戸の方が廃業をされたというふうに県酪連の方から聞いております。
 それから酪農経営の状況でございますが、エサ価格、配合飼料価格が非常に高騰しておりまして、大体キロ当たり平均でいきますと、平成十八年の十月期以降、値上がりした価格が一キロ当たり七・六円、約七円五十銭程度値上がりしているという状況になっております。畜産経営の場合、生産コストに占める飼料費の割合といいますのが、酪農の場合は大体四五%程度ということで、生産コストの中で非常に大きなウェートをエサ価格が占めているということでございます。そういう中でそれくらい価格が上がったということで、酪農経営をされている方々にとっては非常に経営が苦しい状況に入っているかというふうに考えておる次第でございます。とりわけ酪農の場合は乳価ですか、乳価につきましては季節別乳価というのが設定されております。これは生産者団体みずからが設定しておりまして、夏場、要するに牛乳の消費が伸びるときには価格を高くしましょうと。それから冬場の不需要期ですか、あまり牛乳を飲まない時期には価格を低く下げるというような設定が行われておりまして、現在、冬場ということで、一月、二月ということで、乳価も一年間を見て一番低い乳価が設定されているということで、とりわけ今の季節、時期はちょうど経営が非常に厳しいんではなかろうかというふうに考えております。以上でございます。

◯原竹岩海委員
 乳価の問題ですけどね。伺ったところでは、わが国の乳価の決定権というのはメーカー側にあるということでございまして、西欧等については生産者側にしっかりイニシアティブがあるということで、乳価については外国の方がぐっと上昇中でありますが、日本の場合は乳価もそうでございますけれども、卵も結局は下げ止まりといったところで、生産者側に非常に苦しいわけでございまして、こういったところで福岡県の農業行政というのが画期的な手を打つべきではなかろうかなと思いますが、その辺についての次年度の取り組みについて、方向性は何かありますか。

◯宮本畜産課長
 酪農の場合、先ほど申しましたように飼料費のウェートが非常に高いということでございます。そういうことからいたしまして、配合飼料とあわせまして自給飼料の生産拡大によりまして生産コストの低減を図っていく。飼料費のコストの低減を図っていくということが第一ではなかろうかというふうに考えている次第でございます。


◯原竹岩海委員
 すみません、突然で。大体わかりました。