微小粒子状物質(PM2.5)日韓広域調査実施される
日韓海峡沿岸環境技術交流協議会(日本側事務局:佐賀県)から、福岡県環境部環境政策課をとおして、平成24年度から2年かけて、PM2.5に関する広域分布特性調査(成分濃度、質量濃度)を実施したとの報告を所管の委員長として受けました。
日韓の地域が広範囲に同一条件でPM2.5の調査を実施したのは今回が初めての取組みであります。
- ◎調査結果
- ① 日韓ともに1月~5月にかけてPM2.5の濃度が高くなり、特に黄砂や煙霧発生時には濃度が高くなる傾向としています。
- ② PM2.5の1時間値の平均値の結果から、高濃度となる時間帯は日韓で異なった。日本は夕方から夜間に、韓国は午前10時頃と夜間にかけて高くなる傾向にあるとしています。
- ③ 日韓ともにPM2.5の1時間値が高濃度となった平成24年5月7日は、気象状況、後方流跡線により解析分析した結果、広域的な汚染と判断しました。
- ④ 日韓でPM2.5の精密分析の結果、大部分を占める成分は類似していました。(硫酸イオン・硝酸イオン・アンモニウムイオン・有機炭素などが多く含まれています。)
- ⑤ 日韓ともに時期によって汚染要因が異なることが示唆されました。
「PM2.5測定」県下測定の空白地帯解消に向け、新たに4局増設される
県は、PM2.5の広域的な大気汚染状況をより的確に把握するため、専門家の意見を踏まえ、すでに設置されている大気汚染局(10局)がカバーできていない空白地に新たに4局増設します。
- ・測定機器、1基当たり約1800万円(4基設置)
- ・新たに4局設置される地域~糟屋地区・筑豊地区・朝倉地区・八女地区とされています。
- ・測定結果は、県ホームページで速報し、県内を北九州、福岡、筑後、筑豊地域の4地域に分け、各地域の1測定局でも午前5時、6時、7時の平均値が85マイクログラムを超えた場合、もしくは午前5時から12時までの平均値が80マイクログラムを超えた場合は、地域ごとに「注意喚起」が行われます。