福岡県議会議員 原竹岩海 県政報告
福岡県議会議員 原竹岩海 県政報告 Web拡大版 第32号

6月県議会代表質問(1)

 知事に県政の基本姿勢として、県民幸福度日本一としての県内地域の格差解消、労働問題改善と、福岡市の国家戦略特区の問題、建設労働者への最低賃金の支払いと適正な労働条件を確保する公契約の制定、並びに公共工事のあり方を質しました。
 また、新聞で地方交付税を348億円流用したと報じられた臨時財政対策債の返済問題、福岡・北九州両空港の一体的運営ビジョン、産業廃棄物行政のあり方、机上の空論と厳しく指摘した原発の災害発生時の避難シミュレーション問題、道路施設の老朽化対策。教育では現職校長逮捕という前代未聞の事件と、教育のあり方を質しました。
 新教育長には、知事と同じく校長の不祥事から教育への不信感払拭、明確な教育ビジョンを持ち、強いリーダーシップを発揮し、本県の教育推進のための教育行政運営に臨む基本姿勢、教育改革への挑戦と教育の環境整備を質しました。小川洋和事と城戸秀明教育長の答弁は次の通りです。

1.知事が目標としている県民幸福度日本一と県内地域の格差について

県民幸福度ランキング総合35位(健康寿命43位 、若者完全失業率41位) という低位の認識と、今後の県政運営について

知事答弁
  • 幸福のとらえ方は、人それぞれ。一律特定の指標で表すことは難しい。
  • 県民の幸福実感は着実に上昇している。約8割が本県での生活に満足、幸せを感じている。
  • 都道府県幸福度ランキング下位は、健康,仕事等、上す定指標で順位付けしたものと考える。
  • 若年完全失業率・生活保護受給率・学力向上等の指標が低いため、本県の順位は下位になったと思っている。

人口減少問題(削減可能性都市→本県9市11町2村)への対応と地域格差解消

知事答弁
  • 国カと本県の力を維持するには、一定規模の人口が維持されることが必要である。
  • 結婚・出産・子育て支援などの少子化対策、女性や高齢者が活躍できる社会づくり、きめ細かな就職交接等、ライフステージに合わせた政策を総合的に展開中である。
  • 福岡都市圏を中心に人口が増加、一方、県内の多くの地域において人口減少が続く。
  • 人口減少に歯止めをかけ、定住人口の維持拡大のため、魅力ある雇用の場の創造が重要と考えている。

2.労働時間と国家戦略特区の問題点は?

雇用問題(非正規労働者4割等)の認識とその改善策について

知事答弁
  • 正規雇用に比べ雇用が不安定で、賃金が低く経済的自立が困難な非正規雇用の問題や、恒常的な長時間労働の実態の課題は、依然として残っている。
  • 景気の緩やかな回復もあり、本県の雇用情勢は着実に改善している。
  • 労働時間等の規制の見直しは、労働者保護の配慮と、関係者へ十分な説明が必要と考える。
  • 県内4か所の労働者支援事務所で、労働時間、賃金・解雇・パワハラなど労働問題の相談に対応し、5年連続で1万件を超える相談があっている。

(ホワイトカラーエグゼンプション等)政府が進める労働法制の規制緩和問題

知事答弁
  • 政府は多様な働き方を実現し、企業収益の改善が雇用拡大や賃金上昇で、経済の好循環を目指す。現同会に提出中の改正労働者派遣法等は、この方向に治ったものである。
  • 労働時間規制の見直しは、時間にしばられない、成果で評価する自由な働き方の選択肢になる一方、長時間労働の助長や、残業代ゼロによる賃金低下の懸念の声もある。
  • 労働時間等の規制の見直しは、労働者保護の配慮と、関係者へ十分な説明が必要と考える。
  • 公労使三者で構成される国の労働政策審議会で、慎重な審議がなされるべきである。

福岡市の国家戦略特区の問題点

知事答弁
  • 基本は創業後5年以内のべンチャー企業等の雇用条件整備、外国人在留資格の見直しが必要。
  • 特区担当相や関係地方公共団体の長、民間事業者で構成する区域会議で、具体的な事業の内容を議論。
  • 新規創業の雇用拡大が重要ポイント、雇用される労働者の保護の十分な配慮が必要。

3.公共工事のあり方について

公共工事の労務単価(2月7.1%引上げ、1日8時間労働平均16,190円)とは

知事答弁
  • 労務単価は、全国の公共工事に従事する建設技能労働者の賃金調査を基に、農林水産省と国土交通省が都道府県ごと、職種ごとに、一日当たりの単価として設定したもの。
  • 基本給と賞与や個人負担の法定福利費等諸手当で構成、工事の予定価格の積算用単価となっている。
  • 実勢価格を基に決定、建設技能労働者に適切に反映することを期待するという性格である。

適切な労働条件や最低賃金以上の支払い等が目的の公契約条例制定について

知事答弁
  • 県発注公共工事に携わる労働者の適正労働条件の確保は、公共工事の円滑執行上重要である。
  • 労務単価引上げ、公共工専最低制限価格引上げ、事業者の社会保険加入促進に努める。
  • 賃金を労使が自主決定する原則、最低賃金法、労働基準法等との関係整理など、条例制定には慎重検討の課題がある。
  • 建設労働者の適正労働条件確保を図る。条例は関係各課の庁内勉強会で、奈良県などの実施状況と効果、国の人札契約制度改革の動きを注視、更に研究していく。

公共工事の実施による効果について

知事答弁
  • 公共工専は活力ある地域社会を構築、安全・安心で豊かな県民生活実現のため重要。建設質材の消費拡大や建設労働者の雇用創出、経済波及効果も大いに期待できる。
  • 昨年度は目標上回る80.5%を前倒し執行、今年度は国の目標を上回る前倒しを実施する。
  • 分割発注や総合評価方式の加点を実施し、県内中小企業へ優先発注の徹底に努める。

4.臨時財政対策債の返済問題の報道に関して

臨時財政対策債の返済について

知事答弁
  • 平成13年度から平成24年度までの臨時財政対策返済総額は1,177億円、一方、交付税算入額は1.525億円、348億円の差が生じている。

 臨時財政対策債返済の地方交付税の一部が、一般施策費に流用との報道について

知事答弁
  • 地方交付税は地方固有の自主財源、使途は地方自治体が自らの判断で決定すべきもの。
  • 人件費・社会保障費・臨時財政対策債返済など約50項目ごと、全国一律基準で基準財政需要領等を算定し決定。実際の支出額と交付税配分額の乖離は、交付税制度上予定され、報道の流用指摘に当たらない。
  • 20年返済と30年返済の割合が全国一律5対5、本県は金利動向に加え、市場の県債評価や投資家の意見を十分踏まえ、最も有利な借入れを行った結果、割合は2対8。
  • 本県は1年当たり返済額が20年返済より小さくなる30年返済の割合が谷同一律基準より高いため、実際の返済額が交付税配分額を下回り、結果、乖離が生じる。

県債を返済するための積立てについて

知事答弁
  • 従来の答弁通り、他の財源と明確に区分し公債管理特別会計で確実に積立てている。
  • 多くの投資家から高い信頼を得、Moody'sの格付けも、県の評価は日本国債と同じAa3である。
  • 県債返済に必要な財源を公債管理特特別会計に引き続き積み立て、確実に返済を行う。

5.福岡・北九州両空港の一体的運営ビジョンは?

福岡・北九州両空港の一体的運営について

知事答弁
  • 全国一利便性に優れ国内外ネットワークが充実、一方で過密化問題がある福岡空港と、九州唯一24時間利用可能で十分に活用が進んでいない北九州空港の2空港がある。
  • 性格が異なる両空港の特色を活かし、施設整備・路線誘致に取り組み、両空港の能力を十二分に発揮させ、互いに機能を補完し合うことが重要と考える。
  • 福両空港は現在、平行誘導路の二重化専業と滑走路増設の環境アセスメントが行われ、北九州空港はエプロン(飛行場)が拡張された。
  • 県民に空港の将来の在り方について、空港の現状・課題を踏まえ、考え方を整現し、取りまとめ示していく。

Haratake Iwami Assembly Reports No.32 Summer 2014 - Web Extended.