福岡県議会議員 原竹岩海 県政報告
福岡県議会議員 原竹岩海 県政報告 Web拡大版 第32号

6月県議会代表質問(2)

 知事に県政の基本姿勢として、県民幸福度日本一としての県内地域の格差解消、労働問題改善と、福岡市の国家戦略特区の問題、建設労働者への最低賃金の支払いと適正な労働条件を確保する公契約の制定、並びに公共工事のあり方を質しました。
 また、新聞で地方交付税を348億円流用したと報じられた臨時財政対策債の返済問題、福岡・北九州両空港の一体的運営ビジョン、産業廃棄物行政のあり方、机上の空論と厳しく指摘した原発の災害発生時の避難シミュレーション問題、道路施設の老朽化対策。教育では現職校長逮捕という前代未聞の事件と、教育のあり方を質しました。
 新教育長には、知事と同じく校長の不祥事から教育への不信感払拭、明確な教育ビジョンを持ち、強いリーダーシップを発揮し、本県の教育推進のための教育行政運営に臨む基本姿勢、教育改革への挑戦と教育の環境整備を質しました。小川洋和事と城戸秀明教育長の答弁は次の通りです。

6.県の産業廃棄物問題の取組みは?

3年間の産業廃棄物行政について

知事答弁
  • 産業廃棄物対策は、県民の安全,安心を確保し、生活環境を守る上で極めて大事である。
  • 不適正処理により問題長期化の廃棄物事案や飯塚市最終処分場の問題があった。
  • 新たに廃棄物適正処理推進室を設置し組織強化を行い、行政代執行にも着手した。
  • 全国初の安定型最終処分場の掘削調査を開始、県外産業廃棄物の県内搬入に関する事前届出制度の導入や休日夜間の監視パトロール強化を図っている。

飯塚市の内住地区産業廃棄物問題

知事答弁
  • 現在、処分場内の雨水排水設備と揚水井戸の設置工事を実施中、6月末に工事が完成予定である。
  • その後、1年から1年半かけ汲み上げた地下滞留水の浄化対策とモニタリングを行う。
  • 代執行全体の工期は、措置命令で設定した履行期間と同様の3年7ヶ月程度の見込み。
  • 措置命令違反に伴う告発は、関係機関と協議中である。

7.原発の災害発生時の避難シュミレーション問題について

玄海原子力災害発生時における段階避難は非現実的ではないか

知事答弁
  • 国の原子力災害対策指針は、原発から5キロ圏内の予防的防護措置準備区域(PAZ)内で放射線被ばくによる影響回避のため、全面緊急事態の時点で、原則、即時避難となっている。
  • 30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域(UPZ)内は、原則、屋内退避。放射線量の実測値が一定基準を超えた場合、一時移転となっている。
  • 国の指針は段階的避難を想定、国のガイドラインを踏まえ、佐賀・長崎両県と共同実施している。
  • 一斉避難の場合、過度の渋滞が発生し、長時間乗車による高齢者等の体調不良、避難車両の燃料切れ、無用の被ばくなどを招くと考えられる。
原発災害避難シュミレーション

要援護者の避難が想定に入っていない。

知事答弁
  • 要援護者は、健康リスクで安全な般選手段や医療体制の確保など、特別の配慮が必要である。
  • 入院・人所者を中心に、別途、個別の避難計画を策定中。災害時にこの計画のもと避難するため、今回のシミュレーションの対象外である。

30km圏外の住民の屋内退避は非現実的であり、自主避難が現実的でないか。

知事答弁
  • 国の指針を踏まえ、30㎞圏内を対象に広域避難計画を策定、この計画検証のため30㎞圏内を対象に避難時間シミュレーションを実施している。
  • 30㎞圏外も自主避難した場合、30㎞圏の内外で過度の渋滞が発生、避難の必要性の高い重点区域内の円滑な避難を妨げ、無用の被ばく等、不測の事態のおそれがある。

放射性物質の除染体制が想定に入っていない。

知事答弁
  • 国の指針は、スクリーニング検査・除染は放射線量の低い所で行うとされている。
  • 本県の広域避難計画は、避難所の隣接場所に医療救護所を設置、陰架等を行う。
  • 今回の避難シミュレーションは、30㎞圏内の住民が圏外に出るまでの時間を試算、圏外避難後のスクリーニング検査・除染の作業時間は入れてない。

8.道路交通施設の老朽化対策は?

国の社会資本整備審議会

知事答弁
  • 老朽化対策は喫緊課題、県管理の全橋梁・トンネルの点検・補修等計画的に実施するとなっている。
  • 提言は、「今すぐ本格的メンテナンスにかじを切らなければ、近い将来、致命的事態を招く」と強い表現で指摘している。
  • 今回提言を受止め、県民の安全・安心に道路を利用できる道路施設の維持管理を強化していくとなっている。
  • トンネル・橋梁を5年に1度点検など道路管理者の義務の明確化と点検・診断・措置のメンテナンスを実施し、必要な予算確保づくり支援策等を指摘している。

橋梁のデータベース化の進歩とトンネル、舗装などのメンテナンスについて

知事答弁
  • 本県管理の4.524の全橋梁、施設の基本台帳や点検情報のデータベース登録は平成22年度完了。現在、2度目以降の点検結果、修繕の履歴情報など随時更新。この活用で損傷軽微なうち修繕を行う「予防保全」で維持管理を実施していく。
  • トンネルは県の点険要領で点検実施、結果をデータベース化、個別の絶待修繕計画を策定、必要な補修工事を実施。7月から国の統一的基準で5年に1度、目視点検が義務化された。
  • 舗装・照明柱等の道路付属構造物は、構造が比較的単純のため経年的に劣化箇所をそのつど補修。舗装は5年に1度、定期点検、日常の巡視で路面補修を実施、照明柱はLED灯具の交換時に随時点検、補修や取り替えを実施していく。

市町村の橋梁長寿命化修繕計画について

知事答弁
  • 県内の市町村管理の橋梁数は、平成26年3月末現在22,853橋。15m以上が3,025橋、15m未満が19,828橋
  • 橋梁長寿命化修繕計画は15m以上の橋梁を本年3月末に全市町村で策定完了。15m未満の橋梁も59市町村で策定完了、残る1自治体も今年度未までに策定が完了予定である。
  • 7月から橋梁も、国の統一的基準で5年に1度、目で見て点検義務化。点検結果を、橋梁長寿命化計画の見直しに反映するよう、市町村に促進していく。

9.教育方針について

覚せい剤取締法違反で現職校長逮捕という前代未聞の事件について

教育長答弁
  • 現職小学校校長の逮捕は、教育行政に県民の信頼を著しく損ねる事態を招いた。児童や保護者を不安に陥れ、教育現場に大きな混乱を招く結果は極めて遺憾である。
  • 同種事案の再発防止に万全を尽くし、他の不祥事も合わせ根絶に向け取組みを進める。
  • 薬物乱用の再発防止は、早急に取り組む対策である。管理職に「薬物乱用中心の不祥事防止研修会」を実施、全教職員対象に「薬物乱用に関する職員面談」など実施していく。
  • 原因発明に努め、不祥事防止に関し方策を洗い直し、実効性の高い対策を検訂する。

教育への不信感の払拭について

教育長答弁
  • 当該校は鬼童の精神的ショック、保護者の学校運営への不安、教職員の動揺等を懸余している。
  • 当該校の教育環境立て直しを優先し、児童・教職員等の心のケアのためスクールカウンセラー配置など、できる限り迅速対応に努めた。
  • 当該教育委員会と協議し、校長逮捕の翌週に後任校長の人事を行った。
  • 当該教育委員会と連携を図り、信頼回復に向け必要な支援に取り組む。

任命者としての教育委員会について

教育長答弁
  • 教育理念・識見、学校運営の熱意など管理職として資質・能力のある人材任用に努力している。
  • 今回の事案が発生し、結果、任命権者としての責任を痛感している。
  • 同種事案の再発防止に取り組み、より適切な管理職任用と貸賃・能力向上に努める。

本県の教育行政運営に臨む基本姿勢について

教育長答弁
  • 教育は子どもの個性・能力を開花させ、人格完成を目指す営み。多様な人材育成、社会発展の実現基盤と認識。個性や能力を伸ばす教育の機会均等、教育環境確保が重要と考えている。
  • 県民の教育に対する期待に応え、実効性のある教育施策を検訂し、しっかり取り組む。

飯塚市、沖縄県国頭村の「学びの共同体」での教育改革への挑戦について

知事答弁
  • 市町村教育委員会が先頭に立ち、子ども・学校・地域の実情に合う手法を見出し、教育改革を推遣していると評価。
  • 学力向上など一定の成果を上げられており、本県教育関係者にとって教育改革の参考となるであろう。
平成26年2月17日 沖縄県国頭村の中学校が取組んでいる「学びの共同体」を視察 平成26年2月17日 沖縄県国頭村の小学校が取組んでいる「学びの共同体」を視察 平成26年2月17日 沖縄県国頭村の学力向上の施策について学校関係者と意見交換 ※写真をクリックすると拡大されます。

教育改革への挑戦について

教育長答弁
  • 私も国頭村を視察した。主体的に適切な教育手法を選択、全教職員共通理解の下、その実践を評価。児童生徒の人間関係が改善、教職員の協働意識が高まるなど効果を認識している。

これからの学校運営について

教育長答弁
  • 改善の手法は様々、特徴や条件も異なる。市町村教育委員会や学校は、児童生徒や学校の実情・実態に最も適した手法の選択が重要と考えている。
  • 本県教育の現状は、学力・体力の向上、学力の地域間の格差やいじめ、不登校などが解決すべき課題。学びの共同体等の学校改革手法の研究を進め、市町村教育委員会や学校に適切な情報を提供し、教育現場の主体的な改革が進むよう取り組む

ICT教育の環境整備について

教育長答弁
  • ICT教育は情報機器を使い、個に応じた指導の充実が中心的課題と認識している。
  • 本年度から電子異板やタブレット端米等の機器を用い実証研究に着手した。この成果を踏まえ、県立学校のICT環境整備の在り方について検訂していく。

全ての普通教室へのエアコン設置について(教育長へ) / 県立学校100%、特別支援学校81.1%、一方、小学校18.2%、中学校18.5%が現状。

教育長答弁
  • 多くの県立高等学校はPTAが設置。特別支援学校は、県費で設置している。
  • 小中学校は設置者の市町村判断である。県はエアコン設置の国庫補助制度の周知を図り、補助単価引上げ等を国に要望している。今後、各市町村の実状を把握し、地域の実態に応じ助冒していく。 ※県教委が各学校へのアンケート調査(夏の教室温度、エアコン設置状況、国庫活用用など)を約束。その結果を受け、12月議会で再質間し、県費補助事業として小・中・高校の全普通教室へのエアコン設置を目指します。
採択された意見書・決議
  • 義務教育諸学校の教科書採択の抜本的な見直しを求める意見書
  • 地方財政の充実・強化を求める意見書
  • 軽度外傷性損傷に関する労災認定基準の改正及び教育機関への啓発・周知を求める意見書
  • 日中暫定措置水域および中間水域における資源管理、操業秩序等に関する意見書

Haratake Iwami Assembly Reports No.32 Summer 2014 - Web Extended.